Château Kirwan訪問レポート
シャトーに到着し、入り口を通り抜けると目の前に広がる広大なぶどう畑。見える限り全てシャトー・キルヴァンの畑となっています。 ぶどうの木は33年前に植え替えたとのこと。カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドの4種類のぶどう品種が植えられ、全てをブレンドして造るワインは、心地よいタンニンがありバランスがよく華やかな仕上がりが魅力です。 最初に案内していただいたのは、3年前に新しく建てたという貯蔵庫。 入り口のドアのアートは、遠くから見ると木にしか見えないのですが、近づいてよく見るとワインに関する用語が敷き詰められています。 MARGAUX、BORDEAUX、TASTE、BOUQUET... など、皆さんは何個見つけられますか?☆ 中に入ってすぐに、たくさんの樽が並んでいる広いスペースを見せていただきました。 たくさんの木樽が並んでいましたが、今年は残念ながら天候の影響で収穫量が少なかったためこちらの部屋の樽は空っぽ。ワイン造りの世界の厳しい現実を目の当たりにしました。。 ちなみに、樽の中心部分がワイン色になっていますが、これは中身が入っているからこの色な訳ではなく、新しい樽にワインと塗料を混ぜてワイン色を塗っているそうです。 なぜかというと、、 ワインを熟成させている間、蒸発と樽の吸収により減量したワインが空気に触れることで酸化しないように、目減りした樽に同じワインを新たに補充する作業を行うのですが、その際にワインが垂れて色が付いてしまうので、最初から染まっていれば気にならないから、とのこと!美意識の高さに感激いたしました✨ また18ヶ月の熟成の間3ヶ月に1回はテイスティングを行い、最終的に4種類のワインのブレントの比率を決めるとのことでした。 シャトー・キルヴァンは50%新樽を使用し、使い終わった樽は一つも無駄にしないように、地元の家具屋さんに卸したり、レストランのチーズプレートなどに使ったりしているそうです。 新しい建物の中をさらに案内していただき、先に進むと37個のきれいなコンクリートタンクが並んでいました。 コンクリートタンクは管理がしやすく、このタンクによって作業量も減ったとのこと。見た目もとても洗練されていました。 本当にどこも綺麗に管理されていて、とても先進的なシャトーなんだなというイメージです! 今年は生産量が少なくなってしまいそうですが、平均では約17,000本のワインを造っているというシャトー・キルヴァン。 さすがのクオリティーと行き届いた管理システムを見てくることができました。 最後は、テイスティングルームにて、試飲をさせていただきました。 現地で飲むと更に美味しく、このワインを皆様にお届けできていることが嬉しいと思える瞬間でした。 100mlワインももちろん飾ってくれていましたよ〜!お土産にも最適ですね☆ フルボトルのラベルに載っている家(シャトー)は、今も存在している豪邸です。 普段は誰も住んでいないようですが、シャトーオーナーのゲストが遊びに来たり、たまにパーティを開くなどして限られた人のみが招待されているとのことでした。 ワインの背景にあるフランスの偉大な伝統は誰も真似することができない「軌跡」そのもの。 一杯の美味しいワインが生まれることは「奇跡」なのだと改めて感じました。 是非味わって飲んでみてくださいね!